聴くということ⑨(本音)
僕が話を聴くうえで大切にしていることの8つめは、「本音」です。
その人が本当に言いたいことを言えているか、本音を伝えられているか。
本音を言う、本音を聴くのは、とっても勇気が要ります。本音を言う側は、相手を傷つけてしまうかもしれないし、相手に嫌われてしまうかも知れません。聴く側は、ききたくない耳の痛いことを言われることで傷つくかも知れません。そう思うと、本音はお互いに怖いですよね。
ただ、本音を言わずにずっと心のなかに貯めておくと、突然爆発したり、落ち込んだり、病気になったりして、もっと怖かったりしますね。
ここでも大切なのは、安心安全な場ができているかということで、本音を言う・聴く心の準備がお互いにできているか、本音を言っても否定されない場になっているか、第三者に入ってもらうことで安全な場にするか、などです。
僕は本音で話せているのかと言われたら、嫌われたくないので言えないこともあるし、相手の本音を聴くのは正直とっても怖いです。本音を言われて、落ち込んだことや、ふざけんなよ、と思ったこともあります。それでも、時間が経つと、本音を言ってくれたことに、そういうことだったのか、ありがたいなと思う気持ちが出てきます。
僕の大好きなアニメ映画「心が叫びたがってるんだ。」の中に、こんなセリフが出てきます。
「俺を傷つけていいから、おまえの本当の言葉、もっと聞きたいんだ」
次回は、聴くということ、最終回です。